しみじみ*明日

北海道の小さな街から日々のしみじみを綴ります

人生の秋

[emoji:v-353]前にもご紹介した

ヘルマン・ホイヴェルスの随想集

「人生の秋に」を読了。

この本の中にある

「最上のわざ」という詩をご紹介します。

映画「ツナグ」で樹木希林さんが朗読されました。

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「最上のわざ」

この世の最上のわざは何?

楽しい心で年を取り、

働きたいけれども休み、

しゃべりたいけれども黙り、

失望しそうなときに希望し、

従順に、平静に、おのれの十字架をになう。

若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、

人のために働くよりも、

謙虚に人の世話になり、

弱って、もはや人のために役だたずとも、

親切で柔和であること。

老いの重荷は神の賜物、

古びた心に、これで最後のみがきをかける。

まことのふるさとへ行くために。

おのれをこの世につなぐくさりを少しずつはずしていくのは、

真にえらい仕事。

こうして何もできなくなれば、

それを謙虚に承諾するのた。

神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。

それは祈りだ。

手は何もできない。

けれども最後まで合掌できる。

愛するすべての人のうえに、神の恵みを求めるために。

すべてをなし終えたら、

臨終の床に神のこえをきくだろう。

「来よ、わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。

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ホイヴェルス神父の

温かい眼差しが、あちこちに感じられる本でした。

出逢えてよかった。

今日、1メートルくらいの雪が

どさっと屋根から落ちてくる瞬間を見ました。

急に緩んできたから

記を付けて歩かなくちゃね。

イラストは、三女作「天使」だそうです。

erino*

天使