「ゆるしへの道」
ルワンダ虐殺から射してくる、ひとすじの道
イマキュレー・イリバギザ 著
女子パウロ会
を読了。
ルワンダの虐殺については、マスコミで見聞きする程度しか知らなかった。
この、イマキュレーという女性は、ある牧師の家の狭いトイレの中に
ぎゅうぎゅうになりながら、約100日間身を隠し
奇跡的に虐殺を逃れた方。
ご家族も、殺されてしまった。
彼女は、この100日もの長い息を呑むような日々の中で、
神と向き合うしかなかった。
しかしこの100日の間に、神との深い対話が与えられた。
そして、家族を殺害したひとたちをゆるすことに導かれていく・・。
「みんなと同じように、私は今でも苦しみや不安、怒りと闘っています。
でもこうした感情が表に出てくると、神がどのようにわたしを救われ、
力を与えて下さったかを思い出すのです。……」
この一文がとても心に残った。
とてもゆるせない人を、ゆるしたときに、本当に感情までもが平安になるのか、それは私の疑問だった。
苦しみの記憶が彼女を苛むときに、
いつも、神の恵みを思い起こしている。
それが、ゆるしの恵みなのだ。
出逢って良かった、一冊。
写真は、娘が描いた文鳥の絵。よく見ていると思う。
erino*