先日のお休みの日
観てきました❗️
「PERFECT DAYS」
役所広司さん。
評判通り、大人の、静かな映画でした。
東京で、公衆トイレの掃除を仕事として
1人でボロボロのアパートに住んでいる平山さん。
朝は自販機の缶コーヒー。
昼はコンビニのサンドイッチ🥪
夜は行きつけの居酒屋さん。
判で押したようなルーティーンワークの毎日。
途中までは台詞もないので
もしかして全く喋らないのかと思った。
平山さんの詳しい過去は最後まで分からず
結婚したことがあるんじゃないかと思うけど
そこも分からないし
あれほど仕事のできる人が
なぜ、この仕事をしているのか。
知的でもあり(読書家)
人々からも信頼される人。
彼は、毎日の日差しとか
小さな木の芽が育っている姿とか
銭湯で身体をお湯に沈める時間とか
本当に小さなこと(実は小さいことじゃないんだけど)を
喜んで、楽しんで、暮らしているようだった。
私は、谷川俊太郎さんの絵本
「あな」を思い出した。
1人の少年が
黙々と穴を掘っている。
周りの人たちは
「何をするの❓」
「何のために掘ってるの❓」
みたいなことを訊くんだけど
彼は黙々と掘り続けて。
最後には
「これはぼくの穴だ」と満足に呟く。
周りの人の言葉や評価や価値観の嵐の中で
自分が楽しいと感じ、幸せと思える
そんな瞬間が彼は愛おしくて
この暮らしを自ら選んだんだろうなと思った。
平山さんの、朝、ドアを開けた時の表情が
何とも言えず爽やかで嬉しそうで。
この街のどこかにも
平山さんがいてくれるんだな。
erino*